Simian Mobile Disco: Casu Marzu / Thousand Year Egg

Delicacies 2010

bg

今や大物ダンスアクトと肩を並べて高い人気を誇る、ダンス&ロック・デュオのSimian Mobile Discoが新しい12インチ・シリーズをリリースし始めた。その名も「Delicacies(=美味・珍味)」。世界中のグルメな料理の名前をタイトルに命名した本シリーズは、すでに4月に第1弾「Aspic / Nerve Salad」がリリース済みで、第2弾の「Casu Marzu / Thousand Year Egg」がもうすぐリスナーの食卓(=耳)へと届けられる。DigitalismやJusticeと同じ時期にダンス&ロック・デュオとしてデビューした彼らだが、今作ではロックの要素はまったくなく、硬質で無駄の無いテクノをコンセプトとしている。無機質に繰り返されるリズム・パターン、そして恐怖心を煽るシンセフレーズ……正直なところリスニングには不適切かもしれない。それにプロモ盤が配られている現段階ではあまり印象に残る作品ではない。しかし、彼らのデビュー当時のアルバムだってそうだった。いわゆるヒット曲というのはなく、世間ではDigitalismやJusticeばかり高く評価されていた。ところが、後々になってSimian Mobile Discoの生み出す音圧の太さや、ダンスフロアで本領を発揮する曲のパーツひとつひとつが、彼らの本当の魅力として今では高く評価されている。本作が今年の夏フェスや、大きなダンスアリーナで人々を熱狂させるであろうことはハッキリと目に見えている。大勢で食卓を囲めば本作「Delicacies」シリーズは大そう美味しいに違いないだろう。ちなみに……タイトルに命名された料理の名前「Casu Marzu」はハエと一緒にヤギのミルクを熟成させて作るウジ虫入りのヤギチーズ、「Thousand Year Egg」とはピータンの意味。気持ちは分かるが食わず嫌いせず、ぜひお試しあれ(笑)!

by musicReview.jp official
7-26-10